AIは「開発チーム」へ!Unity開発を加速させる新手法Watermanの衝撃
詳細情報
| 日時 | 2026年8月27日 22:15 - 22:45 |
|---|---|
| テーマ | Waterman Cometh / Research→Spec→OracleでUnity開発を回してみた話 |
| 発表者 | ずごっく(zgock999)さん |
| 集会名 | 個人開発集会 |
| 発表資料 | ファイル |
VRChatの熱気あふれるコミュニティ「個人開発集会」で、開発者の皆さんの度肝を抜くような発表がありました!
ずごっくさんが披露したのは、AI(LLM)を単なる「コードを書く道具」ではなく、頼もしい「開発チーム」として迎え入れる驚きの開発手法です。
かつて多くのエンジニアを悩ませた「ウォーターフォール型開発」が、AIの力で魔法のように進化して帰ってきたというお話に、会場は大いに盛り上がりました。
技術の進化が私たちの「作る楽しみ」をどう変えていくのか、そのワクワクする未来を一緒に覗いてみましょう!
AIと二人三脚で挑む「理想のキャラメイクシステム」作り
ずごっくさんが今回開発に取り組んだのは、Unity用のキャラクターメイキングシステム「ShapeSync」です。
「自分の理想の着せ替えシステムがアセットストアにないなら、自分で作ってしまおう!」という純粋な情熱からプロジェクトは始まりました。
しかし、リアルタイムで体形を合成したり、複雑な計算をGPUで行ったりと、その中身は非常に高度な技術の塊です。
「これは一筋縄ではいかないぞ」と感じたずごっくさんは、AIに相談しながら開発を進めることにしました。
最初はいつものように「こんな機能を作って」とAIに頼む雑な開発からスタートしたそうです。
ところが、AIが書いたコードを人間がレビューして修正するのに、実装時間の何倍もの時間がかかってしまうという壁にぶつかりました。
「AIが同じ間違いを繰り返さないためにはどうすればいいか?」
その問いへの答えが、今回発表された新しい開発プロセス「Waterman(ウォーターマン)」の誕生に繋がったのです。
現代に蘇るウォーターフォールの知恵とAIのスピード
かつての開発現場で主流だったウォーターフォール型開発は、設計図を完璧に作ってから実装に進む手法ですが、人間がやるにはあまりにも手間がかかりすぎるのが難点でした。
しかし、ずごっくさんは「AIならそのコストを劇的に下げられるはずだ」と考えました。
そこで生まれたのが、Research(調査)、Spec(仕様)、Oracle(正解の定義)というステップを積み上げる方法です。
まず、いきなりコードを書くのではなく、AIと一緒に「何が技術的な課題か」を徹底的に洗い出す「リサーチ」から始めます。
次に、人間とAIの両方が理解しやすい言葉で、細かい「契約書」のような仕様書を作り上げます。
この準備をしっかり行うことで、AIは「自分が何をすべきか」を完璧に理解し、人間がコードを一行ずつチェックしなくても、AI自身が自分のミスに気づけるようになるのです。
「設計の意図」がしっかり残るため、後から見返しても「なぜこう作ったのか」がすぐに分かるという、魔法のような仕組みです。
「正解の定義」が開発のスピードを加速させる
この手法の面白いところは、「Oracle(オラクル)」という考え方を取り入れた点です。
これは「このプログラムが正しく動いている状態とは何か」という正解の基準を、実装の前に決めてしまうことです。
例えば、「計算結果の誤差がこれ以内なら合格」という具体的なルールをAIに伝えておきます。
するとAIは、自分で書いたコードがその基準を満たしているか、まるで大学の研究生のようにストイックに検証してくれるようになるそうです。
ずごっくさんによれば、この方法を取り入れてから、人間によるコードレビューの時間はほとんどなくなったとのこと。
「契約違反だよ」と伝えるだけで、AIが自分で問題を修正してくれるからです。
設計や文書を作る時間は増えますが、その分、テストや手直しの時間が劇的に減り、結果として「エンタープライズ級の高品質なプログラム」が驚くほどの短期間で完成するようになりました。
ヒーローは最初からヒーローだったわけじゃない
ずごっくさんは、この開発の道のりを特撮ヒーローの言葉を借りて「はじめは誰もヒーローじゃない、ちっぽけな星なんだ」と表現しました。
最初から完璧な設計ができるわけではなく、小さな実験(Spec)を積み重ねていくうちに、だんだんと大きなシステムが出来上がっていく。
その過程でAIが強力なパートナーになり、人間の「作りたい」という想いを支えてくれるのです。
「30分で適当なものを作る」のではなく、「12時間で完璧なドキュメントと品質を備えたものを作る」。
そんなプロフェッショナルな開発が、個人でも手軽にできる時代がすぐそこまで来ています。
AIという新しい仲間と一緒に、私たちはもっと遠くの星まで手が届くようになるのかもしれません。
これからの個人開発がもっと楽しくなる予感
今回の発表は、AI時代の新しい「ものづくりの作法」を提示してくれました。
「AIに全部任せる」のではなく、人間がしっかりと「あるべき姿」を描き、AIがその実現を全力でサポートする。
そんな関係性が築ければ、個人開発の可能性は無限に広がっていきます。
ずごっくさんの挑戦は、技術的な成功だけでなく、私たちがAIとどう向き合っていくべきかという大切なヒントを教えてくれました。
皆さんも、次に何かを作るときはAIを「優秀なチームメンバー」として迎えてみてはいかがでしょうか?
きっと、一人では辿り着けなかった素晴らしい景色が見えてくるはずです。
これからのUnity開発、そしてVRChatでの創作活動がどう進化していくのか、本当に楽しみですね!
個人開発集会の他の発表もチェック!
個人開発集会の開催情報・参加方法
個人開発集会
開催日: 2026年8月27日
開催時間: 22:00 - 23:00
開催曜日: 木曜日開催周期: 隔週(グループA)
個人開発にまつわる話でワイワイする集会です。 個人開発をやっている方も初めてみたい方も大歓迎! 企画・技術・マーケティング・保守・運用など 技術的なことに限らない幅広い分野を想定しています。 個人開発に興味がある方はぜひ遊びに来てください!