VRChatから世界へ!個人コンテンツ多言語展開の秘訣を大公開

詳細情報

日時 2025年06月19日 22:00 - 22:30
テーマ 個人制作コンテンツの多言語展開のノウハウを全公開! 〜世界に自分を発信しよう!〜
発表者 さめ(meg-ssk)
集会名 個人開発集会
発表資料 リンク

2025年6月19日、VRChatの「個人開発集会」で、さめ(meg-ssk)さんが「個人制作コンテンツの多言語展開のノウハウを全公開!

〜世界に自分を発信しよう!

〜」というテーマで素晴らしい発表をしてくださいました。

この発表は、私たち個人開発者がいかにして自分の作品を世界に届け、より多くの人々と繋がれるか、その具体的な道筋を示してくれるものでした。

さめさんの情熱と実践から生まれた知見は、まさに目から鱗!

一緒にその魅力に迫りましょう。

なぜ今、多言語展開が熱いのか?

さめさんは、なぜ多言語展開が必要なのか、その理由をとても分かりやすく説明してくれました。

日本の人口減少という現実を踏まえ、国内市場だけでは限界があるというシビアな視点から、多言語展開がビジネスチャンスを広げる鍵だと語ります。

しかし、それだけではありません。

さめさんの多言語展開への情熱の根底には、もっと個人的で、私たち開発者の心を揺さぶる「本音」がありました。

「世界で二番目に利用者が多い動画サイト」で数学の講義動画をアップロードして大成功を収めた台湾の数学の先生の存在を知り、「自分もやろう」と軽率に考えたのが始まりだそうです。

この「軽率な行動」こそが、新しい挑戦の第一歩。

多くの人に自分の作品を見てもらうため、英語での動画制作を決意したとのこと。

このエピソードは、私たちに「まずはやってみよう!」という勇気をくれますね。

多言語展開の秘訣:効率的な制作フロー

さめさんは、個人で多言語コンテンツを制作するための具体的なノウハウを惜しみなく公開してくれました。

その制作フローは、驚くほど効率的で、私たちもすぐに真似できるヒントが満載です。

日本語コンテンツを土台に

まずは日本語でのスライド作成からスタート。

Reveal.jsを使ってテキストベースでスライドを作成することで、後の多言語展開が格段に楽になるそうです。

そして、発表原稿の作成にはAIアシスタントを積極的に活用。

さめさんは「こんな雑なプロンプトでほぼOKです」と語り、AIの力を借りてドラフトを素早く作成し、それを微修正していく手法を紹介してくれました。

このアプローチは、限られた時間の中で最大限の成果を出すための賢い戦略ですね。

英語・中国語への展開術

日本語のコンテンツが完成したら、いよいよ多言語展開です。

英語のスライド作成も、AIアシスタントに任せることで効率化を図ります。

ただし、英語特有の注意点として、日本語や中国語に比べて文字数が多くなりがちなので、スライドの文字数を減らす工夫が必要とのこと。

DeepLなどの機械翻訳を活用しつつも、最終的には自分の目で確認し、推敲する重要性を強調していました。

英語の発表原稿も同様にAIアシスタントで作成し、TTS(Text to Speech)で音声化。

ここでさめさんが教えてくれたのが、数式や単位をTTSが読みやすい形に変換しておくというテクニックです。

例えば、「dx/dt」を「dee x over dee t」とすることで、より自然な音声になるそうです。

そして、VRChatのアバターに英語を喋らせる際には、音声に合わせて身振り手振りを加えることで、より自然な動画になるという、VRChatならではの工夫も紹介してくれました。

中国語の動画制作も、基本的なフローは英語と同じだそうです。

翻訳だけじゃない!

異文化理解の重要性

多言語展開を進める中で、さめさんが最も強調していたのが「異文化理解」の重要性です。

単に文章や音声を翻訳するだけでは不十分で、プラットフォームや文化圏に合わせたローカライズが不可欠だと語ります。

例えば、「世界で二番目に視聴者が多い動画サイト」では、特定のイラストが海外では「ロリ」と認識され、規約違反になるケースがあったそうです。

これは、文化的な背景が異なることで、同じ表現でも受け取られ方が全く違うという良い例ですね。

さめさんは、「言語の壁が下がったからこそ、よりコアな部分への理解に注力できる」と語ります。

翻訳ツールが進化し、言葉のハードルが下がった今だからこそ、私たちは異文化への深い理解に時間とエネルギーを注ぐべきだというメッセージは、非常に示唆に富んでいます。

多言語展開がもたらす豊かな副産物

多言語展開は、単にコンテンツを広めるだけでなく、さめさん自身にも多くの「副産物」をもたらしたそうです。

英語、中国語、ロシア語といった語学の勉強はもちろんのこと、VRChatで海外のユーザーと交流する機会が増えたとのこと。

特に中国語とロシア語を学び始めたきっかけが、「日本人のエンジニアが第二外国語を学ぶなら、中国語かロシア語がいい」という、なんとも実用的な理由だったのが面白いですね。

さらに、さめさんは「世界で二番目に視聴者が多い動画サイト」での動画投稿にまつわる、まるで冒険のようなエピソードも披露してくれました。

パスポートの提出や、自身の本名「翔太(Shota)」がプラットフォームの禁止ワードだったという驚きのエピソード、さらにはTTS音声利用の釈明や、マリ・キュリーの肖像画の使用許可を求められるなど、数々の困難を乗り越えてきたそうです。

これらの経験は、「新しい挑戦は常に新しい学びを与えてくれる」というさめさんの言葉を裏付けるものでした。

世界へ羽ばたこう!

個人開発の新たな可能性

さめさんの発表は、私たち個人開発者にとって、まさに希望の光でした。

動画の多言語展開は、世界に自分を発信するための強力な手段であり、単なる翻訳は想像以上に簡単になっているとのこと。

しかし、本当に大切なのは、言葉の壁が下がった今だからこそ、異文化への理解を深め、ローカライズを徹底することだと教えてくれました。

このノウハウは、動画制作に限らず、私たちが手がけるあらゆる個人開発プロダクトに応用できるはずです。

さあ、皆さんも世界に向けて自分の作品を売り込み、新しい挑戦を始めてみませんか?

さめさんのように、一歩踏み出す勇気が、きっと新しい世界への扉を開いてくれるでしょう。

発表スライド(PDF)

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個人開発集会の開催情報・参加方法

個人開発集会のポスター

個人開発集会

開催日: 2025年06月19日

開催時間: 21:00 - 22:00

開催曜日: 木曜日

開催周期: 隔週(グループA)

個人開発にまつわる話でワイワイする集会です。 個人開発をやっている方も初めてみたい方も大歓迎! 企画・技術・マーケティング・保守・運用など 技術的なことに限らない幅広い分野を想定しています。 個人開発に興味がある方はぜひ遊びに来てください!

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