VRChat個人開発集会LT!良いコードとモジュール分割の極意
詳細情報
日時 | 2025年07月31日 22:00 - 22:30 |
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テーマ | ソフトウェア設計手法について調べてみた_Bottom編 |
発表者 | hide00310さん |
集会名 | 個人開発集会 |
発表資料 | ファイル |
2025年7月31日、VRChatの「個人開発集会」で、hide00310さんによるLT「ソフトウェア設計手法について調べてみた_Bottom編」が開催されました!
この発表は、個人開発者が直面する「ソフトウェア開発の難しさ」に真正面から向き合い、その解決策として「先人たちの知恵」であるソフトウェア設計手法を紹介してくれる、まさに目からウロコの内容でした。
hide00310さんのVRChatワールド作成の経験から生まれた、実践的で分かりやすい解説は、私たち開発者の心に深く響くものがありましたね!
開発の悩みを解決する「銀の弾丸」はあるのか?
「ソフトウェア開発って、本当に難しいですよね?」
hide00310さんの問いかけに、思わず頷いてしまった方も多いのではないでしょうか。
要求の難しさ、設計やコーディングの複雑さ…。
特に個人開発では、要求定義からコーディングまで、あらゆる工程を一人でこなす必要があります。
そんな悩みを解決する「魔法のような便利な手法」、いわゆる「銀の弾丸」は残念ながら存在しない、とhide00310さんは語ります。
しかし、だからといって諦める必要はありません!
大切なのは、様々な手法を検討し、自分のプロジェクトに最適なものを選び取る「選択の目」を養うこと。
このLTは、その「選択の目」を養うための第一歩となる、貴重な学びの場となりました。
RPGゲームで学ぶ!V字モデルと開発の全体像
発表では、RPGゲーム開発を例に、ソフトウェア開発のプロセスが「V字モデル」に当てはめて分かりやすく説明されました。
V字モデルとは、要求・要件定義から始まり、基本設計、詳細設計、コーディングへと進み、単体テスト、結合テスト、受入テストで検証していく開発手順のこと。
「こんなRPGゲームを作りたい!」という漠然としたアイデアが、機能一覧やUIといった「基本設計」になり、さらにモジュール一覧やデータの流れといった「詳細設計」へと具体化されていく過程が、とてもイメージしやすかったですね。
hide00310さんは、このV字モデルの「コーディング」部分に焦点を当て、全3回のLTでソフトウェア設計手法を深掘りしていくとのこと。
今回はその第1回として、「良いコードとは何か」そして「モジュール分割」について、その極意が語られました。
読みやすいコードが「良いコード」の秘訣
皆さんは「良いコード」と聞いて、何を思い浮かべますか?
hide00310さんは、「良いコードとは読みやすいコードである」とシンプルに定義しています。
変数名や関数名が分かりにくかったり、コードが長すぎて全体像を把握できなかったり…。
そんな経験、ありませんか?
これを解決するための鍵は、「適切な命名」と「分割」にあるそうです。
例えば、bool updated
という変数名では何が更新されたのか分かりませんが、bool updatedButton1
とすれば一目瞭然!
また、複雑な処理は関数に分割し、エディタの1ページに収まるくらいの長さにすることが推奨されていました。
まるで物語を読むようにスラスラと理解できるコードは、開発効率を格段に向上させてくれるはずです!
モジュール分割の極意!「凝集度」と「結合度」
「モジュール分割」とは、プログラムを複数の関数やデータのまとまりに分けること。
hide00310さんは、良いモジュール分割の指標として「凝集度」と「結合度」という二つの概念を紹介してくれました。
凝集度:役割を明確にする「まとまり」の力
「凝集度」とは、1つのモジュールがどれだけ少ない役割を担当しているかを示す指標です。
凝集度が低いと、プログラムが巨大で理解しにくくなったり、1つの修正が他のコードに予期せぬ影響を与えたりする可能性があります。
まるで、何でも屋さんのモジュールが、あっちこっちに顔を出しすぎて、結局何をしているのか分からなくなるような状態ですね。
hide00310さんは、凝集度が高いモジュールは「役割が明確で理解しやすい」「修正の影響が限定的」「同じ処理を再利用できる」という利点を強調していました。
まるで専門家集団のように、それぞれが自分の役割に集中することで、全体として効率が上がるイメージです!
結合度:モジュール間の「つながり」を最適化する
一方、「結合度」とは、モジュール間がどれだけ関係していないかを示す指標です。
結合度が高いと、1つのモジュールを修正した際に、他の複数のモジュールも変更しなければならなくなることがあります。
まるで、複雑に絡み合った糸のように、一本を引っ張ると全体が崩れてしまうような状態ですね。
hide00310さんは、RPGゲームのキャラクター移動の例を挙げ、結合度が高い例と低い例を比較してくれました。
「移動」ボタンと「テレポート」ボタンの優先度判定のロジックを、複数のモジュールが直接参照するのではなく、更新の有無を伝える形にすることで、結合度を低くできることを示していました。
結合度が低いモジュールは、「機能修正の影響範囲が少ない」という大きな利点があります。
まるで、それぞれが独立したブロックのように、一つを入れ替えても全体に影響が出にくい状態を目指すことが大切なのですね!
ソフトウェア設計の旅は続く!
hide00310さんのLTは、ソフトウェア開発の奥深さと、それを楽しむためのヒントに満ち溢れていました。
「良いコード」を書くこと、そして「モジュール分割」を適切に行うことが、いかに開発を効率化し、未来の自分やチームを助けるか。
その重要性を改めて認識させてくれる素晴らしい内容でした。
次回は「オブジェクト指向」や「SOLID原則」について、さらにその次には「クリーンアーキテクチャ」や「アジャイル開発」について語られるとのこと。
hide00310さんのソフトウェア設計の旅はまだ始まったばかり!
私たちも一緒に、より良い開発を目指して学び続けていきましょう!
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個人開発集会の開催情報・参加方法

個人開発集会
開催日: 2025年07月31日
開催時間: 21:00 - 22:00
開催曜日: 木曜日開催周期: 隔週(グループA)
個人開発にまつわる話でワイワイする集会です。 個人開発をやっている方も初めてみたい方も大歓迎! 企画・技術・マーケティング・保守・運用など 技術的なことに限らない幅広い分野を想定しています。 個人開発に興味がある方はぜひ遊びに来てください!