VRChatで学ぶ!アーキテクト1年生が教える「設計」を楽しく始めるコツ
詳細情報
| 日時 | 2026年04月06日 22:30 - 22:45 |
|---|---|
| テーマ | アーキテクト1年生がアーキテクチャのことを語ってみる |
| 発表者 | ありあなさん |
| 集会名 | SW_Arch ソフトウェアアーキテクチャ集会 |
| 発表資料 | リンク ファイル |
VRChatの仮想空間で、エンジニアたちが熱く語り合う「SW_Arch ソフトウェアアーキテクチャ集会」が開催されました!
今回ご紹介するのは、ありあなさんによる「アーキテクト1年生がアーキテクチャのことを語ってみる」という、とっても親しみやすくてワクワクする発表です。
「設計って難しそう……」と感じている方にこそ読んでほしい、明日からのコード書きが少し楽しくなるようなヒントが詰まっています。
なぜ私たちは「アーキテクチャ」を学ぶの?
皆さんは、半年前に自分が書いたコードを見て「どうしてこう書いたんだっけ?」と頭を抱えたことはありませんか?
あるいは、1箇所を直しただけなのに、全く関係ない場所が壊れてしまって途方に暮れた経験はないでしょうか。
ありあなさんは、そんな「編集しにくいコード」の正体と、どう向き合えばいいのかを優しく解き明かしてくれました。
実は、コードには必ず「読み手」が存在します。
一緒に開発するチームメンバーはもちろん、3ヶ月後の自分、そして最近ではAI(ClaudeやCopilotなど)も大切な読み手の一人です。
意図が不明確で複雑なコードは、人間だけでなくAIの精度までも下げてしまい、私たちの貴重な時間を奪っていきます。
ソフトウェア開発は一人で完結するものではないからこそ、読み手に伝わる書き方が重要になるのですね。
脳のスペックを超えないための「関心の分離」
「コードの複雑さ」とは、単にプログラムが長いことではありません。
ありあなさんによれば、それは「1つの変更をするために、同時に多くのことを把握しなければならない状態」を指します。
人間の脳が一度に処理できる情報の数には限りがあり、あまりに多くの要素が絡み合っていると、私たちのキャパシティを簡単に超えてしまいます。
そこで登場するのが「アーキテクチャ」という武器です。
アーキテクチャの役割は、一言で言えば「一度に考える範囲を限定するための仕組み」を作ること。
「ここを直すときは、ここだけ見れば大丈夫!」という安心感を生み出すために、役割ごとにコードを切り分ける「関心の分離」が大切だと語られました。
これはどんなに高度な設計手法でも共通する、最も基本的で強力な考え方です。
アーキテクチャは目的ではなく「手札」
ここで、ありあなさんからとても大切なアドバイスがありました。
それは「アーキテクチャを導入すること自体を目的にしない」ということです。
立派な設計を導入しようとして、かえってコードが複雑になってしまっては本末転倒ですよね。
アーキテクチャを学ぶ本当の意味は、自分の「手札」を増やすことにあります。
いろいろな手法を知っているからこそ、「今はあえてシンプルなままでいこう」という意図的な選択ができるようになります。
「知らないからできない」のではなく、「知った上で、今は必要ないと判断する」。
これこそが、真の設計力への第一歩なのだと感じさせてくれる、とても前向きなメッセージでした。
明日からできる!コードをスッキリさせる魔法
発表の後半では、具体的なコードを例に「関心の分離」を体験させてくれました。
例えば、入力チェック、通信、画面の更新をすべて1つの関数に詰め込んでしまうと、後から修正するのが大変になります。
これを「バリデーションだけ」「通信だけ」と役割ごとに小さな部品に分けて、最後にそれらを組み合わせる形に書き換えてみます。
こうすることで、もし入力チェックのルールが変わっても、直すべき場所は一目瞭然です。
「組み合わせるだけ」のメイン処理は驚くほどスッキリし、読み手にとっても意図が伝わりやすいコードに生まれ変わります。
これなら、明日からの開発でもすぐに意識して取り組めそうですよね!
一緒に「意図のある選択」を楽しもう!
ありあなさんは、VRChatを始めてまだ間もない中で、この集会を主催されたそうです。
「つよつよエンジニアから話を聞きたい!」という純粋な好奇心から始まったこのコミュニティは、技術を愛する人たちの温かい場所に育っています。
最適な設計は、プロジェクトや状況によって変わります。
正解を一つに決めつけるのではなく、その時々で「なぜこうするのか」という意図を持って選択していくこと。
その積み重ねが、きっと良いソフトウェアと、楽しい開発体験に繋がっていくはずです。
皆さんも、まずは身近なコードの「関心」を分けることから始めてみませんか?