第1回y=ax+bから始める初心者向け機械学習講座:VRChat ML集会で学んだAIと機械学習の基礎
詳細情報
※以下文章はスライド資料を元に自動生成されたものです。
発表のハイライト
- AIとは何か、その定義と発展について解説。
- 機械学習の種類と、特にディープラーニングの基本であるニューラルネットワークについて解説。
- シンプルなモデル「y=ax+b」を使って、機械学習の基礎を理解。
- 機械学習の手順と、勾配法を用いたパラメータ更新を具体的に説明。
AIとは?その定義と発展
皆さんはAI(人工知能)についてどれくらい知っていますか?
AIは、あたかも人間のように振る舞うコンピューター、未知を予測するコンピューター、人工的に作られた知能や心を持つ機械など、様々な定義があります。しかし、Earl Klutzさんによると、AIの進化が非常に速いため、定義そのものが常に変化しているのが現状だそうです。
例えば、昔はインベーダーゲームの敵もAIと呼ばれていたとか!
では、AIを定義するならば、どういったものになるのでしょうか?
Earl Klutzさんは、東京大学の松尾 豊教授の言葉を引用し、「人工的につくられた人間のような知能、ないしはそれをつくる技術」と説明しています。
つまり、人間っぽい動きをする人工物であれば、AIと呼んで差し支えないということですね!
AIを実現する技術:機械学習の種類
AIを実現する技術には、大きく分けて4つのレベルがあります。
レベル1:シンプルな制御プログラム
エアコンや洗濯機など、センサーなどを用いた単純な動作を行うプログラムです。
レベル2:古典的な人工知能
ゲームのAIや掃除ロボットなど、学習はしないものの、ある程度の複雑な動きをするプログラムです。
レベル3:機械学習を用いた人工知能
通販サイトの商品のおすすめ機能や迷惑メール判定など、処理の中で学習機能を持つプログラムです。
レベル4:ディープラーニングを用いた人工知能
SiriやChatGPT、Stable Diffusionなど、より高度な処理を行うプログラムです。
今回のEarl Klutzさんの講座では、このレベル4のディープラーニングに焦点を当てています。ディープラーニングは、機械学習の1分野であり、ニューラルネットワークを多層に重ねることで、より複雑な処理を実現する技術です。
ディープラーニングの基本:ニューラルネットワーク
ディープラーニングの基本は、ニューラルネットワークと呼ばれる仕組みです。ニューラルネットワークは、人間の脳の神経細胞(ニューロン)を模倣したモデルです。
ニューラルネットワークは、入力層、中間層(隠れ層)、出力層から構成されています。入力層は、データを受け取る部分、出力層は、結果を出力する部分、そして中間層は、入力層から受け取ったデータを処理し、出力層に渡す部分です。
中間層を複数重ねることで、より複雑な処理が可能になるのが、ディープラーニングの特徴です。
y=ax+bで学ぶ機械学習の基礎
ニューラルネットワークは複雑な仕組みですが、最も単純なニューラルネットワークは、実は皆さんが中学校で習った「y=ax+b」で表すことができます。
Earl Klutzさんは、このシンプルなモデルを使って、機械学習の基礎を分かりやすく解説してくれました。
例えば、気温とアイスクリームの売上の関係を予測するモデルを考えてみましょう。
気温がx、売上がyだとすると、y=ax+bという式で表すことができます。この場合、aとbはそれぞれ、気温の変化に対する売上の変化の割合と、気温が0度の時の売上の値を表します。
機械学習では、aとbの値をデータから学習し、気温から売上の予測を行うようにします。
機械学習の手順とパラメータ更新
機械学習は、以下の手順で学習を行います。
- 入力データから機械学習アルゴリズムを使用して予測値を計算する。
- 予測値と正解値の間の誤差を計算する。
- 誤差を基に、勾配法を用いてパラメータ(aやbなど)を更新する。
- 1〜3を繰り返す。
Earl Klutzさんは、この手順を「y=ax+b」のモデルを使って、実際に手動で計算する方法を解説してくれました。
特に、パラメータの更新には勾配法という手法を用います。勾配法とは、誤差関数の傾き(微分値)を計算し、その傾きを参考にパラメータを更新していく手法です。
Earl Klutzさんは、誤差関数のグラフと、パラメータの更新の関係を図で示しながら、非常に分かりやすく説明してくれました。
まとめ
今回のEarl Klutzさんの発表では、AI、機械学習、そしてディープラーニングの基本的な概念を、非常に分かりやすく解説していただきました。「y=ax+b」というシンプルなモデルを例に、機械学習の基礎を学ぶことができ、大変有益な内容でした。
機械学習は、近年注目を集めている技術であり、今後ますます重要になっていくでしょう。今回の発表をきっかけに、機械学習についてさらに深く学んでみてはいかがでしょうか?