自作CPUの始め方:シリコンからCPUが生まれるまでを夜鍋ヨナさんが解説!
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発表のハイライト
- 自作CPUを作るには、アーキテクチャ設計、製造情報作成、ICチップ製造の3つの段階があることを理解しよう!
- CPU製造は、シリコンから回路を焼き付ける「前工程」と、ウエハから出荷する「後工程」に分けられる。
- ウェハ洗浄では、金属片、イオン、有機物、無機物など、様々な汚れを取り除く必要があるんだって!
- 酸化膜形成など、CPU製造には高度な技術が必要だけど、その工程を知れば自作CPUへの理解が深まるはず!
自作CPUを作るってどういうこと?
自作CPUって聞くと、なんだか難しそうで、どこから手をつければいいか悩んじゃう人もいるかもしれません。でも、夜鍋ヨナさんの発表を聞けば、自作CPUへの理解が深まり、一歩踏み出せるはず!
自作CPUは、大きく分けて3つのフェーズに分けられます。
1. アーキテクチャ設計:CPUの設計図を描く!
まず、CPUの設計図となる「アーキテクチャ」を設計します。これは、CPUがどのような命令セットで動作するのか、つまり、CPUの脳みそとなる部分を決める重要な工程です。
2. 製造情報作成:工場に発注するための情報を作り出す!
次に、設計したアーキテクチャに基づいて、CPUを製造するための情報を作り出します。これは、工場にCPUの製造を依頼するための設計図のようなもので、とても重要な情報になります。
3. ICチップ製造:工場でCPUを製造してもらう!
最後に、作成した製造情報をもとに、工場でCPUのICチップを製造してもらいます。この工程には、高度な技術と設備が必要で、私たちが普段使っているCPUも、このようにして作られています。
自作CPUの製造工程:シリコンからCPUが生まれるまで!
自作CPUを作るには、工場で実際にCPUを製造してもらう必要があります。CPUの製造工程は、大きく「前工程」と「後工程」に分けられます。
前工程:シリコンから回路を焼き付けるまで
前工程は、シリコンから回路を焼き付けるまでの工程です。
- シリコンインゴットの作成とウエハ切り出し: 地球上に豊富に存在するシリコンを精製し、高純度のシリコンインゴットを作ります。それを薄くスライスして、CPUの基盤となる「ウエハ」を作ります。
- 様々な膜を作る: ウエハの表面に、絶縁膜や導電膜といった様々な膜を形成します。これは、回路のパターンを作るための準備段階です。
- フォトリソグラフィ: フォトレジストと呼ばれる感光剤を塗布し、紫外線を使って回路のパターンを焼き付けます。まるで写真のように、回路の設計図をウエハに転写する工程です。
- 不純物導入: 必要な場所に不純物を導入することで、N型やP型と呼ばれる半導体領域を作り出します。これによって、トランジスタなどの回路素子が形成されます。
後工程:ウエハから出荷まで
後工程は、ウエハから完成したCPUを出荷するまでの工程です。
- ダイシング: ウエハを小さなチップに分割します。1枚のウエハから、たくさんのCPUが切り出されます。
- マウント: 切り出されたチップをパッケージに貼り付けます。これは、CPUを保護し、外部との接続を可能にするための工程です。
- ボンディング: チップとパッケージの電気的な接続を行います。これで、CPUが外部と通信できるようになります。
- 封入・検査・出荷: 最後に、チップをパッケージに封入し、動作確認や検査を行ってから出荷されます。
ウェハ洗浄:CPU製造における重要な工程!
CPUの製造工程では、ウエハを様々な薬品で洗浄することが非常に重要です。なぜなら、ウエハ上には目に見えないゴミや不純物が付着していて、それらがCPUの性能に悪影響を与えてしまうからです。
ウェハ洗浄で取り除くもの
- 金属片
- イオン
- 有機物
- 無機物
主な洗浄方法
洗浄には、様々な薬品が使われています。例えば、
- APM洗浄: 有機物を洗浄する
- FPM洗浄: 金属や酸化膜を除去する
- HPM洗浄: 金属を除去する
- SPM洗浄: 金属や有機物を除去する
- DHF洗浄: 金属や酸化膜を除去する
- BHP洗浄: 酸化膜を除去する
洗浄に使う水も、フィルターでゴミやイオンを除去した純水が使われています。
まとめ
自作CPUを作るには、アーキテクチャ設計、製造情報作成、ICチップ製造の3つの段階があり、さらに、シリコンから回路を焼き付ける「前工程」と、ウエハから出荷する「後工程」といった複雑な製造工程があります。また、ウェハ洗浄など、様々な工程で高度な技術が使われています。
夜鍋ヨナさんの発表を聞くと、自作CPUがいかに高度な技術によって作られているのかが分かりますね!自作CPUに挑戦するのはハードルが高いですが、今回紹介した内容を参考に、自作CPUへの理解を深めていただけたら嬉しいです!