設計中の4bit CPUを俯瞰して、その構成要素を理解しよう!
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発表ハイライト:4bit CPUの構成要素を理解する
2023年11月7日に開催されたVRChatの「CS集会」にて、夜鍋ヨナさんが「設計中のCPUを俯瞰しよう」というテーマで発表を行いました。この発表では、ヨナさんが設計中の4bit CPUの構成要素を、回路図を用いながらわかりやすく解説してくれました。CPUの構成要素である演算器、メモリ、プログラムカウンタ、デコーダ、セレクタを俯瞰することで、CPUがどのように動作しているのか理解することができます。
4bit CPUとは?
4bit CPUは、一度に4bitのデータを処理できるCPUです。現代のPCで使われているCPUは64bitや128bitと、はるかに多くのデータを一度に処理できますが、CPUの基本的な仕組みは4bit CPUでも同じです。4bit CPUを理解することで、より複雑なCPUの仕組みを理解する助けになります。
CPUの構成要素を理解する
CPUは、大きく分けていくつかの構成要素からできています。ヨナさんの発表では、以下の5つの要素に焦点を当てて解説が行われました。
1. 演算器(ALU)
演算器は、CPUの心臓部ともいえる部分で、加算、減算、論理演算などの計算処理を行います。4bit CPUの演算器は、算術演算ユニットと論理演算ユニットから構成されています。
算術演算ユニット
算術演算ユニットは、主に全加算器と比較器から構成されており、数値の加算や比較を行います。
論理演算ユニット
論理演算ユニットは、AND、OR、XORなどの論理演算やシフト演算を実行します。
2. メモリ
メモリは、データを一時的に保存しておく場所です。4bit CPUでは、4bitのデータを格納できるメモリセルが複数個並んでいます。メモリは、CPUが処理するデータやプログラムを格納するために欠かせない存在です。
3. プログラムカウンタ(PC)
プログラムカウンタは、次に実行する命令のアドレスを記録しておくレジスタです。CPUは、PCに記録されているアドレスから命令を読み込み、実行していきます。
ヨナさんの発表では、PCが単なるレジスタになっていたという10年越しに気づいたミスも紹介されました。
4. デコーダ
デコーダは、CPU内部の様々な回路を制御する役割を担います。CPUに送られてきた命令に応じて、どの回路を動作させるかを決める役割を持っています。例えば、演算器にデータを送信したり、メモリからデータを読み込んだりする際に、デコーダが制御を行います。
5. セレクタ
セレクタは、複数の入力信号から1つを選択し、出力する役割を担います。演算器で複数の演算結果が得られた場合、セレクタを使って必要な演算結果だけを選択することができます。
まとめ
ヨナさんの発表では、4bit CPUの構成要素を俯瞰し、それぞれの役割を理解することができました。CPUは、一見複雑そうに見えますが、基本的にはこれらの構成要素が連携することで動作しています。今回の発表を通して、CPUの動作原理を理解できたのではないでしょうか?
次回以降の発表では、減算処理や乗算・除算処理の実装など、さらに深い内容が期待されます。CPUの設計は、コンピュータサイエンスの基礎を学ぶ上で非常に重要なテーマです。興味のある方はぜひ、ヨナさんの今後の発表にも注目してみてください!